令和2~4年度厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)
「『健康な食事』の基準の再評価と基準に沿った食事の調理・選択に応じた活用支援ガイドの開発」
研究代表者 林 芙美 (女子栄養大学 准教授)
2023.9.7 |
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学術論文(査読あり)
【特集:日本食品標準成分表八訂に伴う栄養管理ついて】資料
「健康な食事・食環境」認証制度スマートミール献立における
日本食品標準成分表2015年版(七訂)と
日本食品標準成分表2020年版(八訂)の計算値の比較
Food Composition in Japan 2015 (7th Revised Version) to the
Standard Tables of Food Composition in Japan 2020
(8th Revised Version) in the Smart Meal menu of the
“Healthy Diet and Food Environment” certication system
田丸淳子1) 桒原晶子2) 神田知子3) 髙橋孝子2)
赤尾 正4) 宇田 淳5) 市川陽子6)
要 旨:日本食品標準成分表2020年版(八訂)ではエネルギーの算出法が変わり,栄養計算ではより確からしい値を算出することができるようになったが,同2015年版(七訂)に比べエネルギーは低く算出されることが報告されている。本研究では,事業所給食における「スマートミール」認証献立975種類(「ちゃんと」492献立,「しっかり」483献立)について,七訂と八訂それぞれで算出したエネルギー量および栄養素量を比較した。エネルギーの八訂の計算値は七訂の計算値に比べて,「ちゃんと」の献立で5.5%,「しっかり」の献立で5.3%低かった。たんぱく質では七訂の計算値に対し,八訂の計算値は14.1%低かった。エネルギーの低下割合が高い群(6.0%以上)では,炭水化物や脂質ではなくたんぱく質の七訂の計
算値が高かったことから,エネルギーの低下割合には,献立のたんぱく質量が影響していることが示唆された。七訂と八訂の値が混在する中で事業所給食における栄養管理について,今後も継続した検討が必要である。
日本給食経営管理学会誌 Vol.18 No.2 76~85(2024)
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研究ノート
「健康な食事・食環境」認証制度スマートミール給食部門において
更新が認められた事業所におけるスマートミール提供状況
certification under the “Smart Meal” Healthy Meal and
Food Environment certification system
田丸淳子1) 佐藤美紀2) 青木るみ子3)
要 旨:事業所給食は勤労者の健康に影響し,健康経営の推進に貢献する。本研究は事業所給食における「健康な食事・食環境」認証制度スマートミールの提供状況を分析し,その課題と対策を検討することで,
スマートミールの一層の普及に寄与することを目的とする。スマートミール認証を受け更新した事業所(更新事業所)134件を対象とし,新規認証時と更新時の審査書類を用いて,食堂の総席数や提供食数,スマートミール提供割合,オプション項目の認証状況について検討した。食堂の総席数,提供食数は工場以外群に比べ工場群で高値だったが,スマートミールの提供割合や販売価格に差は無かった。第2 回更新(2021年度審査)では,提供食数,スマートミール提供割合は初回認証時に比べ減少しており,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が考えられた。一方で,認定施設の86.7%が更新しており,オプション項目認証数は増加していた。しかし,初回認証時にオプション項目認証が無かった星1 つの事業者の32%は,更新でも星1 つを維持していた。多くの更新事業所の更新を継続しオプション項目認証数の増加を図るために,星1 つの更新事業所に対し「低精製度の穀類の提供や提示」,「栄養成分表示」等取り組みやすいオプション項目を提案するなど,認証レベルに合わせた具体的な提案が必要である。 また,より良い食環境を実現し継続するためには,事業者と給食受託会社の協力が必要である。
日本給食経営管理学会誌 Vol.18 No.1 7~17(2024)
全文PDF
病院内コンビニエンスストアの食環境整備が
病院職員の尿ナトカリ比を下げる
(原文)Teruko Kawabata, Masakazu Nakamura, Yukari Takemi, Fumi Hayashi & Takashi Yamada . Impact of a nudge‑based food environment intervention in a hospital convenience store on staff’s food intake and Na/K. BMC Nutrition; 2024.10:113. https://link.springer.com/article/10.1186/s40795-024-00920-3
令和2~4年度厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)
「『健康な食事』の基準の再評価と基準に沿った食事の調理・選択に応じた活用支援ガイドの開発」
人と地球の未来をつくる「健康な食事」実践ガイド
研究代表者 林 芙美 (女子栄養大学 准教授)